ベトナム人介護職種外国人技能実習生の処遇についてですが、賃金は日本人の場合の給与と同等額以上に定められています。
よって、病院の日本人に対する給与規定と同等額以上に給与を支払うことになります。
これまで農業や建設業などで利用されていた外国人技能実習制度のように、最低賃金以上を払っとけばいいやと言う感覚で利用できないものであることがわかります。
(実際に、外国人技能実習生を雇用している農業や建設業の社長と話をしたことがありますが、彼らの感覚では安い賃金で、しかも日本人よりまじめによく働く労働力として重宝しているようでした。)
アパート等の家賃の上限は1万円が望ましいとか、設備は洗濯機や冷蔵庫や炊飯器などの電化製品やエアコンやベット、テレビ、WiFiがあるのが望ましいなど、日本人を採用するときに必要のない経費も必要です。
ベトナム人介護職種は日本人を採用するよりコストが高い
よって、ベトナム人介護職種外国人技能実習生を採用する場合は、日本人を採用するより相当コストが高くなり割高だと考えてください。
決して安い労働力ではありません。
また、病院や介護施設において、健康保険や厚生年金や雇用保険や労災保険などに加入しなければなりませんし、労働基準法などの法令順守が求められます。
次にベトナム人などの外国人技能実習生の人数枠についてです。
受け入れることができる介護職種外国人技能実習生は、事業所単位で、介護などを業務として行う常勤職員の総数に応じて設定した数を超えることができません。
その人数については下記の表のとおりです。
<団体管理型の場合>
事業所の常勤介護職員の総数 | 一般の実習実施者 | 優良な実習実施者 | ||
---|---|---|---|---|
1号 | 全体 (1・2号) | 1号 | 全体 (1・2・3号) | |
1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
2 | 1 | 2 | 2 | 2 |
3~10 | 1 | 3 | 2 | 3~10 |
11~20 | 2 | 6 | 4 | 11~20 |
21~30 | 3 | 9 | 6 | 21~30 |
31~40 | 4 | 12 | 8 | 31~40 |
41~50 | 5 | 15 | 10 | 41~50 |
51~71 | 6 | 18 | 12 | 51~71 |
72~100 | 6 | 18 | 12 | 72 |
101~119 | 10 | 30 | 20 | 101~119 |
120~200 | 10 | 30 | 20 | 120 |
201~300 | 15 | 45 | 30 | 180 |
301~ | 常勤介護職員の 20分の1 | 常勤介護職員の 20分の3 | 常勤介護職員の 10分の1 | 常勤介護職員の 5分の3 |
<企業単独型の場合>
一般の実習実施者 | 優良な実習実施者 | ||
---|---|---|---|
1号 | 全体 (1・2号) | 1号 | 全体 (1・2・3号) |
常勤介護職員の 20分の1 | 常勤介護職員の 20分の3 | 常勤介護職員の 10分の1 | 常勤介護職員の 5分の3 |
次に、病院における常勤介護職員の総数の算定方法を説明します。
ベトナム人介護職種外国人技能実習生の処遇や人数枠
この常勤職員数は、常勤換算された数ではなく、純粋に常勤職員の数になります。
そして、常勤介護職員の総数にカウントできる病院の従業員は、看護補助者の数プラス看護補助者の指導を同一病棟で行っている看護師及び准看護師の数の総数になります。
同一の病院に技能実習を行う病棟が複数あれば、それら全ての病棟で看護補助者の指導を行っている看護師および准看護師の数を合算します。
ちなみに、病院などで事務職員や就労支援を行なう職員や、看護業務を行う看護師および准看護師はこれに含まれないので気をつけてください。