ベトナムハノイでのベトナム人介護職種外国人技能実習生候補者に対する実際の面接や採用不採用に関するエピソードを紹介します。
私が実際に面接したベトナム人は3名でした。
年齢は20歳から22歳で、全員女性でした。
まず、一人目のベトナム人は、歯科のクリニックで数ヶ月働いてる経験がある人でした。
ベトナムでは、養成学校を卒業したあと、1年弱ぐらいおおきな病院で実務経験がないと看護師等の資格が取れないので、無資格でした。
ベトナムハノイで介護職種外国人技能実習生の面接
日本で働こうと思った理由は、はじめはボランティアでもいいから日本に行きたいと思っていたが、高校生3年生の時に外国人技能実習生の事を知って興味を持ったようです。
日本で働くことは家族全員が賛成の立場で彼女の将来の為に応援すると言うことです。
(日本で外国人技能実習生として働いた後帰国した場合、その経験を活かし、給与が倍増するケースが多いようです。
よって、自分のキャリアアップやステップアップの手段として考えているベトナム人も多いと感じました。)
仕送りについては給与の一部をするということでした。
家族の職業をみると全員が農業でしたので、家族の生活を支える意味合いも大きいのかもしれません。
海外には行ったことがなく、一人暮らしは学生時代に経験したようです。
慢性疾患はなし。
最大5年日本で働くことについては、自信があるとの事。
寮などで集団生活をした事があり、日本での生活は助け合う事になるので集団生活がいいと言うことでした。
日本で学んだ事をベトナムに帰国してどういかすか?
の質問に対しては、自分の老人ホームとかクリニックを作りたい。
それが、無理なら看護師の国家資格を取って病院で働きたいと言うことでした。
ベトナムでは、看護師がクリニック等を経営することが出来るようです。
この子が一番愛想がよく、日本語での自己紹介も上手でした。
二人目のベトナム人は、まだ、学生で今年の6月に卒業予定とのことでした。
よって、日本語の教育が間に合うかどうか心配でしたので、エージェントに確認したら、卒業までは学業と日本語の勉強を両立して、卒業後、日本語の勉強に集中するので十分間に合うとのことでした。
看護師になろうと思った理由は、家族の面倒を見る仕事がしたかったと言うことです。
日本で働こうと思った理由は、小さい頃からちびまる子ちゃんのアニメを見ていたので、日本の文化を学びたいと思ったとのことです。
日本に来ることは家族に相談して全員が賛成。
仕送りについては、給与の一部をするということで、家族の職業を見たら、アルバイトでしたので、日本へ来る動機は家族を支える為の要素が大きそうです。
海外に行ったことはないし、不安だが、面倒を見たり、お世話をしたり、コミュニケーションをとるのが好きなので、日本で早くお年寄りのお世話をしたいと思っているとのこと。
一人暮らしは3年間したことがあるが、日本ではベトナム人同士助け合うために共同生活がしたいとのこと。
慢性的な疾患はない。
技能実習生として最大5年間全うする自信があるかについては、あるし、7年、10年でも日本にいたいとのこと。
日本で学んだ事をベトナムに帰ってどう活かすか?
の質問に対しては、看護師の資格を取得してベトナムの病院で生かしたい!!!
と、一番現実的な回答をしていました。
2人目のベトナム人介護職種技能実習生が現実的な回答を
3人目のベトナム人は、自分よりつらい弱い人を世話するのが好きで看護学校に進学した学生で、8月卒業予定でした。
卒業まで日本語の勉強に集中できないので、ちょっと準備期間が短くないかなと心配になりました。
日本で働こうと思った理由は、高校時代から日本に留学したかったので、そこから技能実習生として働くことに繋がったようです。
日本へ行くことは家族に相談して、娘の将来の為に快く送り出してくれたようです。
海外に行ったことはないが一人暮らしは6年間やってきた。
慢性的な疾患はない。
技能実習生として、5年間全うする自信があるか?
に対しては、自信があるし、日本人のルールを守ることや時間を守ることやきれいに片付けるところは、自分に似ていて好きなので、出きれば看護師の資格を取って永住したいと言うことでした。
家族に対する仕送りはするということで、家族の職業を見ると農業やアルバイトで生活は楽ではないようです。
日本では、集団生活で話し相手や助け合える仲間が欲しいとの事。
そして、日本で学んだ事をベトナムに帰ってどういかすか?
の質問に対しては、帰る事は考えていないとの事で、看護師の資格を取りたいとか言っていた事も含めて、外国人技能実習生の趣旨を理解しているのか少し気になりました。
以上が一通り目の面接になります。
これらの面接結果をもとに採否を決める。
そうなるはずだったのですが、ちょっと私なりに決めきれない部分があったので、エージェントに頼んでもう一度、面接をさせてもらうことに。
全員が真剣に日本に来ることを望んでいることが分かりましたし、こちらもその気持ちにこたえて納得できる形で採用する人を決めたい。
本心からそう思いました。
質問は、私が勤める病院や介護施設の都道府県について知っていること。
日本について知っていること。
私に対しての質問という流れにしました。
一人目は都道府県については、知らないが、アニメの名探偵コナンやドラえもんを知っている。
一人目と二人目のベトナム人を採用することに
私に対する質問は、ベトナム料理を作ったら同僚は喜んでくれるか?
生活や日本語の勉強のサポートをしてくれるか?
と言うような質問をしてきました。
二人目は、都道府県については、知らない。
日本については、着物が好きで着てみたい。
アニメはちびまる子ちゃん等を見たことがある。
富士山や桜も知っている。
私に対する質問については、病院がある都道府県の事を知らないので教えて下さいとの事でした。
3人目は日本の事についても何も知らない。
(この時点で3人目の人に対して、不採用が決まりました。
日本人のルールを守るところが好きとか、きれいに片付けるところが好きとか、永住したいと言っている割に全然つじつまが合わないし、適当だなと感じました。)
質問もないと言うことで、全体的に判断して、一人目と二人目のベトナム人を採用することにしました。
面接時間が一時間半の長丁場になりましたが、納得できる面接が出来たので満足です。