苦労をして採用した看護師が早期退職してしまった。
そういう苦い思いをしたことがない病院の理事長や院長や副院長や看護部長や事務長は、いないのではないでしょうか?
折角、入社を決めてくれた看護師が早期に退職することは非常にもったいないことですし、その原因を突き止めて改善しないと看護師不足を解決することが出来ません。
よって、このページではまず始めに看護師が早期退職に至る理由を説明します。
早期退職する看護師は、入社を決めて入社するまでの間は、その病院の事を気に入り、就職を決めたわけです。
なので、入社までの期間は、その病院の事が好きなのです。
看護師は転職して入社するまでは少なくともその病院が好き
にも関わらずなぜその病院の事が嫌いになったのでしょうか?
嫌いになって退職を決断した多くの理由に思っていた職場環境と違う。
つまり、ギャップがあったとあげられています。
何にギャップがあったのでしょうか?
一番多いのが勤務時間に関するギャップです。
残業時間が聞いていたより多かったり、サービス残業ばっかりだったり。
夜勤の間休憩がとれずにトイレもいけないとか。
イベントや研修等で休日出勤が多かったり、休みの希望が全然叶わなかったり。
聞いていたより休みの日数が少なかったり。
上司がパワハラやマタハラやセクハラをしたり、能力が低く感じたり。
職場の雰囲気が合わなかったり。
給与が思っていたよりも少なかったり。
看護師が転職失敗と感じるギャップがあるから退職する
仕事を教えてもらえず、相談できる相手もいなかったからだったり。
研修を新人と同様にしてくれると聞いていたのに、実際は3日だけ。
病棟では経験者なのに何でできないの?
と冷たい視線を浴びせられたというエピソードもあります。
その他、自分の看護理念とかけ離れているとか、希望していた科と違う仕事をしないといけなかった等の理由があげられます。
このような理由で多くの看護師が早期退職しています。
そして、ここであげたほとんどの理由は、きっちり、現状を入社前に実際の現状を正確に伝えることで防ぐ事ができます。
いやいや、本当のことなんて伝えたら看護師が入社してくれない。
そんなことを考えている人事採用担当者がいたら、はっきり言いますが、永遠にあなたが経営するもしくは働いている病院は看護師不足をから逃れられないでしょう。
看護師を騙して入社させても自分には合わないと思えばすぐに退職しますし、そのような不誠実な行動は口コミで多くの看護師に広まりますので、求人に対する応募者が激減します。
(看護師からすると入社した病院から騙されて詐欺にあったようなものですからこの行動や結果は当然です。)
私がこう言うと心当たりがある方も多いのではないかと思うのですが、世の中不誠実な事をしたら、不本意な結果が返ってくるものです。
なので、本気で早期退職する看護師を減らしたい病院は、まず、現状を正直に説明する。
それで、看護師が応募してくれないのであれば、サービス残業をなくすとか、希望日の休みをとりやすくするとか。
(病院の利益は少々減らしても余分に看護師を採用すればこの点は解消できるはずです。)
看護師が早期退職する理由を把握し防ぐ方法を考え改善
看護師が入社してくれるように改善すべきです。
そして、入社後の不安で分からないことが多い新人をサポートするメンターのような体制を作る。
そうすることで看護師の早期退職のほとんどが防げるはずです。
ちなみに、私が知っている病院も以前は早期退職する看護師が多かったですが、今ではこのような対策を施してほとんどいないようです。
その理由は、残業やサービス残業はほぼ0。
有給休暇の取得率は100%。
短時間勤務も自由ですし、新入社員が疎外感を感じないように、入社から1ヶ月間は、教育担当者を毎日決めて、サポートしています。
看護師の早期退職を防ぐ為に、やはり、そこまで徹底することが必要です。
看護師の早期退職を防ぐことが出来たら、早期退職による入社の手続きや退職の手続きなど事務部門の無駄な仕事や看護部門の教育時間の無駄などいろいろな無駄が省かれることになるので、病院経営の面から考えるとメリットが非常に大きいです。