平成29年11月1日より新たな病院でのベトナム人等介護職種外国人技能実習制度が施行されます。
これまでの外国人技能実習制度は、農業や建設業等の制度で定められた職種のみで、病院での受け入れは出来ませんでした。
介護職や看護補助者職の採用は非常に困難を極めているので、本当はもっと早くこの制度が出来るべきだったと思います。
看護補助者や介護職の採用に困っている病院や介護施設等が熱望していた制度が、ようやく動き出しました。
病院の介護職種外国人技能実習制度とは!!
ベトナム人等介護職種外国人技能実習制度とは。
聞きなれない方もおられると思いますので、簡単に説明します。
この制度は、開発途上国等の外国人を日本で一定期間受け入れ、職場研修を通じて技能を覚えてもらい、自国にその技術を持ち帰るという趣旨のものです。
入国時は日本語能力検定N4(基本的な日本語を理解できるレベル)が必要となります。
技能実習1号で入国し、働きながら日本語教育などを受けます。
そして、2年目に日本語能力検定N3程度(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる)をクリアーすることによって、技能実習2号となります。
2年目以降の技能実習については、この2号の取得が必須になります。
同じ技能実習生を受け入れることができる期間は、通常3年、優良要件をみたす場合は最長5年となります。
次に、配置基準上の取り扱いです。
病院の看護補助者については、入社当初から診療報酬の配置人員として認められます。
ありがたいことです。
看護補助者と介護職員との差
逆に、介護老人保険施設などでは、入社6ヶ月後から介護報酬の配置人員として認められます。
この差はなんなんでしょうか?
団体の政治力等の差なのかもしれません。
外国人技能実習生の処遇については、日本人が従事する場合の報酬と同等となっています。
よって、以前からある、技能実習生の制度とは少々異なるようです。
これは過去に、ある建設会社の社長から聞いた話ですが、多数の実習生を最低賃金で受け入れていたそうです。
その他にも、日本人を雇用するときに必要のない費用がたくさん発生 します。
まず、実習生一人当たり、送り出し国での日本語教育や管理団体への管理費等の費用が3年間で200万円程度かかります。
それだけではありません。
現地面接などが必要な場合は、渡航費や宿泊費や通訳費が。
日本での家賃なども必要になります。
入国後の講習として日本語学習240 時間。
講師の条件は、大学などで日本語教育過程を履修している事が必要なので、これも大半の病院で外注となるはずです。
介護導入講習として42 時間。
介護福祉士養成施設の教員としての経験が必要になるので、同じく外注でしょう。
3年間で300万円ぐらいのコストが
そう考える と、一人当たりに勘定すると3年間で300万円ぐらいのコストが日本人を採用するより、余分に必要になると考えておいたほうが良いと思います。
その他の要件としては、技能実習に関与する職員を監督する立場で、過去3年間に法務大臣及び厚生労働大臣が定める講習を終了した技能実習責任者の選任。
5年以上の経験を有する人の中から、技能実習指導員を1名以上選任。
実習指導員のうち、1名以上は介護福祉士や同等以上の看護師であること。
生活指導員1名以上の選任。
技能実習生5名につき1名以上の技能実習指導員を選任。
受け入れ人数枠が、事業所の常勤介護職員の総数が、11~20名の場合、1号2名、全体1・2号6名。
(優良の場合は、1号4名、全体1・2・3号11~20名)
31から40名の場合、1号4名、全体1・2号12名。
(優良の場合は、1号 8名、全体1・2・3号31~40名)
72名から100名の場合、1号6名、全体1・2号18名。
(優良の場合は、1号12名、全体1・2・3号72名)
301名以上は、1号常勤介護職員の20分の1、全体1・2号常勤介護職員の20分の3。
(優良の場合は、常勤介護職員の10分の1、全体1・2・3号常勤介護職員の5分の3)
となっています。
ベトナム人等介護職種技能実習生の制度
※全ての人数枠を表示していませんのでご迷惑をおかけするかもしれません。
以上が外国人技能実習生介護職種の概要になります。
人材難で困っている病院や施設の事務長の皆さんは、導入を検討してみてはいかかでしょうか?
このカテゴリーでは、ベトナム人等介護職種技能実習制度に関わる費用や流れや業者等すべてのことを紹介しています。
是非、ベトナム人介護職種等外国人技能実習生受け入れに役立ててください。